普遍的な愛と自ら行動する力で社会に貢献できる女性へを意味し、聖マルグリット・デュービルの精神が生きる「ケベック・カリタス修道女会」に由来があります。デュービルは18世紀のカナダで「愛の奉仕活動」に生涯を捧げた女性です。国籍や人種、地位などに関係なく、全ての人を分け隔てなく愛し、困っている人には援助の手を差し伸べ、「普遍的愛の母」と呼ばれました。1953年に、その精神を受け継いだ3人のシスターが、原爆の落とされた日本の力になりたいと派遣されてきます。そして10年ほどで今あるカリタスを作り上げました。シスターたちは節約して溜めたお金を持って、二度と祖国に戻らない覚悟できました。日本のために尽力し、生徒たちをとても大事にしてくださいました。今度は私たちが、その思いや行いを引き継ぎ、今の生徒に伝え、実践していきます。そうして「自分が大事にされたことを他者に行う」という連鎖を作っていきたいと考えています。て人に尽くす」という教育理念が根付いていると感じます。本校の卒業生は様々な進路を歩んでいますが、「どうしてこの道を選んだの?」と尋ねると、全員が理由のどこかに、「他者のために」とい自分が大事にされたことを 他者に向けて行う人に人に役立つことを目指し、自ら課題を考え発信する校名のカリタスとはラテン語で「愛」実際、学校には、「普遍的な愛を持っう言葉を入れてくるのです。また近年は、SDGsに関心を持ち、自ら考え、調べ、発信するといった行動のできる生徒が増えてきました。たとえば、環境活動家として活躍している大学生の話を聞きたいと、生徒が直接連絡をとって、本校の「グローバルリレー講演会」に招待をしたことがありました。また、中学3年生が環境問題に関するワークショップを開いたり、高校2年生グループがフェアトレードに対する意識喚起のポスターを作って、近隣の店に掲示したり、積極的な活動を行っています。その生徒たちは、英語のプレゼンテーションコンクールにも出場して、フェアトレードについて発表し、全国大会、世界大会へと進んでいきました。このような活動の源には、生徒たちの「他者のために」という自然な思いがあります。普遍的な愛と行動力を持ち、社会に貢献できる女性に成長してほしいと願っています。 1 / Caritas Guide Bookカリタスが育てたい人間像校校長長 萩萩原原千千加加子子
元のページ ../index.html#2