高2生物 授業の風景
- 探究的な学び
高校2年生の理系で生物選択者対象の授業で行った実験の様子を紹介します。
1つ目は、大腸菌の形質転換実験です。この実験では、大腸菌にGFP(Green Fluorescent Protein)の遺伝子を導入し、発現させます。事前学習として原理の復習、遺伝子組み換え実験を行う際の注意点を説明し、ヒートショック法によって導入しました。培養後、観察を行い、形質転換効率を算出しました。その後、関連する入試問題の演習を行いました。
近年の入試問題では、遺伝分野の実験がよく出題されます。生徒達には実際に手を動かし実験を行うことを通して、操作を行う理由などについて、実感を伴った理解をしてもらいたいと思っています。
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左下:GFPが発現した大腸菌
青色光を当てることで緑色に光ります
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他にも、夏休みには希望者向けに、2日間にわたってPCR法によるALDH2遺伝子の多型解析を行いました。
1日目は多型解析の原理を学び、口腔粘膜細胞を利用し、PCR法によりALDH2遺伝子の部分配列を増幅しました。分子生物学で使用されるマイクロピペットを使用して、PCR法の反応液の調製をし、サーマルサイクラーを用いてPCR反応まで行いました。2日目はPCR産物をアガロースゲル電気泳動によって分離し、部分配列が増幅しているかを調べました。ゲノムのDNA配列が個人によって少し違うことや、DNA配列を調べることで、体質を予測できる場合があることを学びました。
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