夏期講習 国語×社会コラボ企画「劇団カリタス 第二幕〜カリタス版『光る君へ』」
- 行事・生活
夏期講習にて、国語×社会コラボ企画「劇団カリタス 第二幕〜カリタス版『光る君へ』」を実施しました。
昨年度の「第一幕」に続き、古典の有名作品を読んで、自分たちでセリフ・配役を考え、演じてみようというお楽しみ企画です。古典が好きな人、歴史が好きな人、演じることが好きな人、大河ドラマファン等等、中学1年生から高校1年生までが集う賑やかな二日間となりました。
昨年度は『平家物語』の「敦盛の最期」と「先帝身投げ」を上演しましたが、今年度はちょうどNHK大河ドラマで話題の『源氏物語』を取り上げ、「桐壺(光る君誕生)」と「若紫」の場面を演じました。
【チーム「光る君誕生」】
心労で倒れる「桐壺更衣」とそれを心配する「帝」。その奥では、嫉妬に燃える「弘徽殿の女御」や他の妃たちが……。もし自分が物語の登場人物だったら、どういうふうに思い、どんな言葉を発するだろうか、ということを考えながらセリフを作っていきました。
【チーム「若紫」】
美しい「若紫」をぜひ引き取りたいと提案する「光源氏」と、困惑する「尼君」。
「光源氏」の生涯のパートナーとなる「若紫(のちの「紫の上」)」との運命的な出会いを果たす場面です。
『源氏物語』の中に描かれる平安貴族たちの生活はどれも遥か遠い昔のことながら、そこに息づく人々の心のありようは現代の私たちとなんら変わりません。恋に落ち、焦がれ、時に嫉妬する。力を欲し、力を手に入れるために、あらゆる手を尽くそうとする……。大河ドラマでも描かれているように、「光の部分だけではなく、影や闇も同時に描かれている」ところが『源氏物語』の魅力の一つともいえるでしょう。生徒たちは、その「影」の部分を興味深く感じて、演じていたようです。『源氏物語』を演じることを通して、人生の深みの一端を味わう夏になったなら幸いです。