お知らせ

クリスマス会

12月19日(木)に、2024年度クリスマス会を行いました。

今回のテーマは「祈りを重ねる ―すべての人が一歩を踏み出すために―」です。

第一部では、国際労働機関(ILO)の職員の方を講師としてお招きし、児童労働問題についての理解を深め、自分たちにできることは何かを考える機会を得ました。生徒達は、自分たちと変わらない年齢の子ども達が、そして自分たちよりも幼い子ども達が働いているという現実、また、日本社会でも児童労働につながる問題が生まれていることを重く受け止め、真剣な表情でご講演に耳を傾けていました。質疑応答の時間にはたくさんの質問が寄せられ、実際に労働している子どもたちを目にしてのお考えや、他者のために自らの力を尽くすことへの思い、児童労働や戦争などの国際的な問題に対して中高生ができることにはどのようなことがあるかということなどを丁寧にお話くださり、生徒たちは決して遠いところにある問題ではないことに気づくことができました。

第二部では、学園チャプレンの神父様のご司式のもとクリスマス・ミサを行いました。生徒達の温かな歌声で奏でられる聖歌はとても美しく、それぞれの祈りを神様に届けてくれたことでしょう。神父様のお話の中で「第一部では児童労働の問題について扱っていましたが、労働力があろうがなかろうが、能力が高かろうが低かろうが関係なく、そのままの自分として生まれたことこそが人間の価値であり尊厳であることを、クリスマスは教えてくれています。」というお言葉がありました。つい人と比べてしまったり、何かができる自分でなくては価値がないと思い焦ってしまったりするというのは、生徒も教職員も同じでしょう。今日のクリスマス会は日々悩みながら生きている皆の心を温かく励まし、前を向いて新しい一歩を踏み出せるよう、そっと促してくれたように感じます。